全国植樹祭に参列して
熊高森づくりの会会長 江利川毅
令和7年5月25日、秩父ミューズパークで、第75回全国植樹祭が開催されました。埼玉県での開催は昭和34年の第10回以来66年ぶりとなります。前日から降り続いていた雨は、当日の8時頃には上がり、天が植樹祭を応援していると感じました。昼頃からは、この時期にしては暑すぎるくらいの状態になり、式典は滞りなく、素晴らしい雰囲気の中で行われました。
この式典には、各界を代表される方々が一般招待者として招待され、それ以外に、埼玉県緑化等功労者や団体が特別招待者として招待されました。熊高森づくりの会も団体の部の功労者として名を連ね、会長である私が特別招待者として招待されました(実質的にはお骨折りいただきご貢献いただいている有志の方々のご功績が大きいのですが、各団体一人ということなので僭越ながら私が特別招待を受けることにいたしました)。熊高森づくりの会の活動は、中核的役割を果たしている有志の方々、各世代にわたる会員の皆様の長年の植樹・育樹活動によって成果を上げてきており、それがこのように評価されたことについて、皆様と共に喜びを分かち合いたいと思います。
私は秩父に前泊し、25日の8時頃羊山公園に集合し、会場に向かいました。始めに参加者全員が植樹を行いました。3000を超える植樹が手際よく進められました。植樹しながら、準備が大変だったろうなと思いました。規模は異なるけれど、熊高の森の育樹活動の準備も同じように大変なのだろうと改めて思いました。
大会テーマは、「人・森・川 つなげ未来へ 彩の国」で、埼玉での植樹祭に相応しいテーマだと思いました。
全国植樹祭記念式典は午後2時からですが、午後1時からプロローグがあり、式典が終わった後にエピローグがあって、全体としては3部構成になっています。総合司会は元NHKの堀尾正明さん、アトラクションナビゲーターは地元出身の林家たい平さんと朝日奈央さん。記念式典の時には、埼玉県の女子高校から3人が司会を担当しました。
アトラクションには熊高出身の原田勇雅さん(声楽家、バリトン歌手。国内外でご活躍)が本多清六博士(埼玉県久喜市出身の林学者。「公園の父」と言われている)役で登場しました。歌だけでなくセリフもあって、「自分が植えた木には一段の親しみを持ち、その木を愛することになる。木を植えることは、愛を植えるものであります」と、朗々と語られたのが印象に残りました。
記念式典では、天皇陛下によるお手植え・お手播きが行われました。天皇陛下が植えられた愛は、いつの日か大樹となって、県民の心を潤してくれるものと思います。
熊高森づくりの会の皆さんのお陰で、私はいい思いをさせていただきました。式典参加のご報告にあわせまして、厚く御礼申し上げます。